全国こども福祉センターは、子ども・若者が主体となって運営する交流拠点です。児童相談所や公的支援から距離を置く人々、孤立しがちな子ども・若者たちが安心して集い、自分らしくいられる居場所を、彼ら自身が中心となって創り続けています。
わたしたちの活動は、年齢、性別、国籍、障害の有無などに関わらず、誰もが対等な立場で交流し、支え合う「仲間」として活動する共同体です。街に出て、声をかけ、同じ時間を過ごす中で、それぞれの背景や困難を抱える仲間たちと出会い、関係性を育んでいます。
わたしたちが大切にしているのは、「対話」と「尊重」です。
「補導」や「パトロール」ではありません:進学や就労を一方的に促すことはありません。参加するメンバーが「いま、何ができるか」を尊重し、無理なく活動できる環境を大切にしています。
「支援される側」と「支援する側」という線引きはありません:虐待や暴力被害を経験した子ども・若者も、例外なく「仲間」として活動に参加します。互いに支え合い、困難を乗り越えてきた経験が、誰かの力になる循環を生み出しています。
活動の原点:街と子どもたちとの出会い
この活動は、児童養護施設で働いていた荒井和樹が、公的機関の支援が届きにくい子どもたちの存在に気づいたことから始まりました。
従来の「保護」や「隔離」といった管理的な支援とは異なるアプローチが必要だと感じ、2012年から、着ぐるみを着て街に出向き、子どもたちとの対話を重ねる活動を始めました。この活動は、子どもたちに「安心できる居場所」を提供するとともに、地域の人々との交流を深めるきっかけにもなっています。
声かけと交流の拠点は、名古屋市内で行っていますが、参加者の約8割は名古屋市外からの参加者です。たとえば三重県や岐阜県、栃木県から通う若者、神奈川県や北海道から転居してきた若者もいます。広域連携が難しい福祉分野において、全国こども福祉センターの交流拠点は、様々な地域の子ども若者に利用されています。
わたしたちが長年のアウトリーチ活動から得た知見や実践ノウハウは、全国の様々な団体や機関で活用されています。子ども・若者を中心とした福祉活動や共同体自治のあり方について、講演や研修を通じて、広く共有しています。ご依頼内容に応じて柔軟に対応いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
出典:名古屋テレビ(UP視点!)2015年9月3日放送
交流を重ね、たがいの理解を深める
支援を前提としない新しい子ども家庭福祉
新装版『子ども・若者が創るアウトリーチ』(せせらぎ出版)発売中
自らの手で創る新しい福祉活動
支援を拒む人々と交流の拠点を築きます
全国こども福祉センターの社会連携図
※名古屋市子ども・若者支援地域協議会
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